大腸ポリープとは、正確には病名ではありません。大腸の粘膜表面から突出する、頭部としばしば茎を有する境界明瞭な粘膜性隆起を総称したものです。大腸にできるポリープは多くが腫瘍性のものです。治療をするかどうかは、「放置しておくとがんになる可能性があるかどうか」を基準に決定します。
大腸がんの発生経路はいくつかありますが、その中で大きな割合を占めるものがadenoma-carcinoma sequenceです。大腸腺腫という良性の腫瘍が、時間の経過とともに大きくなり、発育する過程で腺腫からがんに置き換わっていく、というものです。
将来的にがんになる可能性のある病変を、がんになる前の段階で切除をすることができれば、体の負担は少なく内視鏡治療で完結することができます。
当院では、10mm以下の病変であればその場で切除し、検査と治療を1日で済ませることが可能です。悪性が疑われ、なおかつ内視鏡治療で治療が完結しないことが予測される病変、サイズが大きく外来で切除を行うにはリスクが高い病変については、連携病院を含め適切な施設へ御紹介致します。